後志の中学生は、小学生より勉強時間が短い!?
塾生以外の方から「3STEPは宿題が多いんでしょ?」とよく言われるという話を聞きます。実際のところは、平常時(テスト対策期間以外)の宿題の量は1日に30分~1時間以内で終わる量しか出していません。実際は、土日にワークなど問題演習の宿題を行ってしまえば、平日は単語や理社の語句の暗記のみで30分もかからずに終わる人もいるはずです。
数年前は今の約2倍の宿題を出していましたが、ここ数年は半分程度に量を抑えている状況が続いています。
それなのに、なぜ、宿題が多いと言われるのでしょう?
その疑問に対する答えは、昨年の全国学力調査の結果の中にありました。左のグラフは、小6と中3を対象に「平日の1日あたりの勉強時間は?」という質問に「全くしない」または「30分より少ない」と答えた生徒の割合を表したものです。中学生の理想的な学習時間は、2時間~3時間と言われています。小6でも1時間は家庭学習をするように学校からも指導されているはずです。しかし、後志地区の結果は予想外のものとなりました。中3の22%、約5人に1人が一日の平均学習時間が30分未満だと答えたのです。
この割合は、小6の14%を大きく上回っています。つまり、小学生よりも受験生である中3生の方が勉強する時間が短いということがわかります。
昨年の学力調査で全国2位の成績だった秋田県では、1日に30分未満の学習量の生徒は小中学生ともに、ごく少数しかいません。全国21位の中堅クラスの岩手県でさえ、約10%の割合しかいません。この数字からみても、北海道が学力調査で全国38位という成績しか残せないことも納得がいくと思います。
冒頭の3STEPの宿題の量についてですが、1日の学習時間が圧倒的に不足している状況の中では、確かに毎日1時間弱の量でも多いと感じるのかもしれません。
しかし、小学生よりも少ない勉強量で、自分の目標を達成することができるのでしょうか?普通に考えると、30分未満の学習量ということは、家庭学習の習慣がほとんどついていないのと同じことです。
「部活や習い事で忙しい」という意見もよく聞きますが、中学生が毎日1時間の勉強時間も確保できないくらい本当に忙しいのであれば、部活動や習い事に費やす時間が、学生として本当に適正なのかを考える必要があると思います。
学力を向上させるためには、計画を立てて学習に臨む力を身につけなければなりません。そのために、塾は、毎回決められた量の宿題を出しているのです。しかも、その量は、毎日30~1時間の勉強量で終わる量です。
テストの前には、量を増やして負荷をかけることもあります。しかし、試験対策で大変な思いをした生徒ほど、試験後に話を聞くと、今は勉強が楽になったと言ってくれます。子どもたちの成長を望むのであれば「宿題が多くてかわいそう」と思わずに、中学生として当然の量の勉強ができるよう、温かく見守っていただけければ、と思います。
※上記の資料はすべて昨年度の後志地区の結果を参考にしています。余市町は市町村別の結果については非公表となっていますが、現在、道内の9割以上の市町村が結果を公表していますので、今年度こそは、余市町でも公表されることを期待しています
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