内申点のインフレでAランクが1.5倍に!?


11月13日の新聞にも載っていましたね。
「内申点」のお話です。

北海道の内申点の特徴は・・・

○1年と2年の成績が約6割を占める

具体的に言うと、【1年生の合計】×2+【2年生の合計×2】+【3年生の合計×3】となるため、3年生から頑張ればOKということはありません。

○英数理社国と実技4科目(保体・音楽・美術・技家)が同等の扱い

2001年からは、
テストの点数などで判断される「知識・理解」や
提出物や授業態度などの「関心・意欲・態度」の観点をもとに、
各学校の担当の先生が絶対評価で成績を決めています。
もちろん、先生の独断で決めているわけではなく、
細かく設定された評価項目に沿って子どもたちを評価しています。

相対評価の時代は、もちろん今よりもっと学校格差とか不公平感があったと思うのですが、やはり今でも通知表の付け方について様々な意見がありますよね。

道新の記事も「絶対評価で、インフレ」という見出しがついていました。

昨年度、1月道コンの中3生の内申点をみると、
なんと道コンを受験した生徒の4分の1が「Aランク」「Bランク」で、
Aランクに至っては、10年前の約1.5倍まで増加しているとのことでした。
余市町においても、ここ数年の生徒の成績を見ていると、
「以前よりもA・Bランクが増えたな。」という印象を持っています。

当然、「ランクが上がる=学力が高くなっている」
という状況であれば、素直に喜んでもいいことなのですが、
実際のところはどうなのでしょう?

小樽潮陵の昨年度合格者の内申点の平均は、280(Bランク)で
合格者平均SSは、56.5でした。

合格者の平均内申点が、潮陵とほぼ同じ高校と比較すると
北広島  279 ➡ SS59.2
札幌月寒 282 ➡ SS59.0
函館中部 282 ➡ SS57.9

絶対評価になっても、結局は学校・地域間での格差はあるということですね。
学校単位で成績をつけている限り、公平を求めるのは難しいのかもしれません。

でも、公平性のない評価によって
「合格」や「不合格」を決められる生徒は、とてもかわいそうだと思います。

内申点のインフレは、一見するとラッキーなことのように思えるかもしれませんが、
本来はライバルと差を広げることができる得意教科であっても、
全員が「5」をとってしまえば、それを自分の強みにすることはできないのです。

塾としても、なかなか頭の痛い話です・・・。

関連記事もお読みください。

「余市町内の内申点の付け方について」

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