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授業で使用した図〜小、中の各科目の関係性〜

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小学校の授業で使用した図です。 最初に見せたときは「???」の反応だった小6生たちですが、 説明をすると「おーっ!」と納得してくれました。 この図は、「小学生の勉強」と「中学生の勉強」の関係性を表したものです。 グレーの部分が小学校、白い部分が中学校です。 例えば、数学。小学校で勉強する内容は中学生の内容と比べると、少なく見えます。でも、中学での数学の内容は、小学校の算数の上に成り立っています。算数が土台となって、その上に中学の数学があるので、もし、小学校の算数の勉強をせずに、中学へ入学してしまったとしたら、いくら頑張っても上に積み上げていくことができません。どちらにしても、小学校の勉強からのやり直しが必要です。 では、社会はどうでしょう? 社会については小6から「覚え方がわからない。」 「どうやって勉強したらいいかわからない。」などとの声をよく聞きます。中には、今から勉強してもどうせ忘れるから中学に入ってから頑張る、と考えている人もいると思います。確かに数学とは違っては積み重ねの教科というわけではないので、いつでもやり直しがききそうですが。。。 しかし、社会科は小学校で勉強した内容が、そのまま活かされる教科です。中学で学ぶはずの白い部分を、小学校時代に埋めていってもいいのです。 小学校での理解度が高いほど、中学で新たに覚えることは少なくて済むのだから、 極端な話をすると、中学で勉強する内容をすべて先取りして学んでしまうことも可能です。 というわけで、今週から小6の中学先取り【プレテスト対策】がスタート。 秋休み中の計画をしっかり立て、試験対策のプロセスを学ぶことが今回の最大の目標です。普段、忙しく過ごしている人も、そうではない人も、自分なりの時間の使い方を考えてほしいな、と思います。 ※英語について 現段階では、小学校の外国語の授業が、中学以降の英語学習の役に立つのかどうかはわかりません。 ただ、英語のゲームやアクティビティを通じて英語が好きになり、その後の学習に大きな影響を与える可能性がある。 ということで、図としては小学校の学習が中学校を突き抜けた形になっています。 にほんブログ村

2人に1人は推薦入学~大学入試の変化~

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ここ数年、AO入試や指定校推薦で大学に入学する生徒の数は、 右肩上がりに増えてきています。 私立大学の 合格者の半数以上が、推薦入試 だと聞くと、 40代以上の方は驚くと思います。 なぜなら、1990年代は推薦で私立大学に入学した人の割合は、約3割。 20年前は「大学受験=一般入試」という考え方が一般的でした。 しかし、現在は 国立大学でも6人に1人 が推薦合格。 公立大学は4人に1人 。 私大は2人に1人 が一般入試を受けずに、大学生になった学生ということになります。 最初から推薦入試をすすめる高校も多く、 「指定校推薦」の数をアピールポイントとして 生徒募集を行っている私立高校も少なくありません。 大学側からしてみると、少子化のため一般入試では思うように学生が集まらない大学が 学生獲得の手段としてAO入試を利用している場合もあります。 人気の私大は、AO入試であってもより高い学力・知力を求められますが、 そうでない場合には、基礎学力が身についていない生徒でも受け入れるケースもあるようです。 「大学でbe動詞の授業を行っている。」「中学校の参考書を使っている。」 などという噂を耳にしたことがありますが、 AO入試・推薦入試の比率が高くなったことが原因の一つではないかと思います。 私は、受験勉強が人生の無駄になることはないと思っています。 推薦であろうと、AO入試であろうと、 高校生のうちに大学進学後も十分にやっていける学力を身に付けて、 堂々と大学生活を楽しんでもらいたいと思います。 関連記事もお読みください。 「国公立に行きたければ、上位8%を目指せ!」 にほんブログ村

パンケーキもない、私立中学もない。

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毎朝観ている朝のニュース番組で、 美味しそうなスイーツや楽しそうなイベントを見るたびに、 「食べてみたいね。」 「行ってみたいね。」 と子どもたちと話をします。 でも、次の瞬間。 「 あ・・・東京だね 。」 「 北海道には、ないね 。」と、苦笑い。 人口2万人弱の町には、パンケーキ屋さんもなければ、子どもたちが喜ぶイベントもめったにありません。 私は自分が生まれ育った町がとても好きだけど、時々、子どもたちには申し訳ないな、と思うことがあります。 例えば、絵が大好きな子どもがいて、小さな頃から毎日のように家で絵を描いていたとします。 近くに気軽に通える絵画教室があれば、通わせていたかもしれません。 いくつかの美術館があれば、休日には絵を見せに行っていたかもしれません。 住んでいる場所が違っていたら、 世界が広がっていたかもしれない と思ってしまうことがあります。 現在、塾では「速読トレーニング」を指導に取り入れていますが、 先日、全国の速読受講者数を確認したとき、 小学校低学年から速読トレーニングを始めている人が想像以上に多くて、驚いてしまいました。 教育についての情報が溢れている地域では先を見据えた習い事をさせているご家庭がやはり多いのだと実感しました。 余市・小樽の公立高校の数は、 小樽潮陵(普通科)・小樽桜陽(普通科)・余市紅志(総合学科) 未来創造(職業科)・小樽水産(職業科)の5校。 私立高校の4校を入れても、選択肢は多くはありません。 そして、 私立中学校については、現在は1校もありません。 全国の中で最も中学受験者数の割合が高い地区では、3人に1人が国立・私立の受験をすると言われています。 それが良いとか悪いとかではなく、自分が受験するかどうかは別として、友達やクラスメイトに「中学を受験するために勉強をしている人」がいるということは、少なからず、自分の学習意欲にも影響を与えるのではないかと思います。 決して、都会は学力が高くて、地方は教育に無関心という話ではありません。 地方の子どもたちが、中学受験というものの厳しさを想像できないように、都会の人たちは、おそらく理解できない 「物足りなさ」 が、地方にはあります...

北海道が全国平均以上の項目

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全国学力学習状況調査の結果について 各地方自治体による分析が発表されている地域もありますが、 余市町はまだですね。 ちなみに、まだ個人に返却されていない小学校もあります。 7月末には、北海道全体の結果が発表されました。 学力の順位は、まあ…いつもとほぼ変わらずです。 中学生では国語と理科に改善が少し見られたようです。 今回は、アンケート結果に注目してみました。 点数は、全国平均を下回っている教科がほとんどですが、 アンケートは、全国平均以上の項目がいくつもあります(笑) 【全国平均より高い項目】 ❶児童回答 ・放課後、家でテレビやインターネットを見たり、 ゲームをして過ごしている。 ❷学校、先生の回答 ・授業では、課題の解決に向けて自分で考え、自分から取り組むことができている。 ・習得・活用及び探究の学習過程を見通した指導方法の改善及び工夫を「よく行った」 ・学習規律の維持の徹底を「よく行った」 ・児童生徒の姿や地域の現状等に関する調査や各種データ等に基づき、教育課程を編成し、実 施し、評価して改善を図る一連のPDCAサイクルの確立を「よくしている」 ・前年度の学習状況調査の自校の分析結果について、調査対象学年・教科だけで はなく、 学校全体で教育活動を改善するための活用を「よく行った」 ・校長のリーダーシップのもと、研修リーダー等を校内に設け、校内研修の実施計画を整備す るなど、組織的、継続的な研修を「よくしている」 ・学級運営の状況や課題を全教職員の間で共有し、学校として組織的な取組を「よくしている」 学校回答は、全国を10ポイント以上上回ってる項目がほとんどです。 全国的にみても、学校回答はトップの成績では? それに対して、子どもたちのアンケート結果は、 あまり思わしくなかったようですね。 放課後の過ごし方で、 1日あたり1時間以上勉強する人の割合は、 小学校で57.1%、中学校で64.7% 。 全国と比べて、小学校で9.1ポイント、中学校で5.9ポイント低い。 学校以外の場所で勉強をすると答えた人の割合も 予想通り低かったです。 今はまだ北海道全体の結果の分析のみですが、 後志や余市町の結果が発表されたら、 すぐに分析して保護者の方々にも報告する予定です。 いつ頃...

2学期中間テスト結果が教えてくれたこと~成績が伸びる生徒~

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2学期中間テスト結果報告 中2 A 平均  455.8 点  (町内平均 285.0点)+170.8点 中3 A 平均  420.9 点  (町内平均 289.0点)+131.9点 中1 A 平均  413.3 点  (町内平均  291.0点)+122.3点 中2全体平均  411.5 点   と 400 点以上を平均点で大きく超えるクラスが多数出ました。   特に中2 A クラスは全員が420点以上で、最高得点は 489 点でした。 これらのクラスの生徒たちに共通していることは、 試験対策の取り組み方のレベルが高いということです。 ・試験対策時の動きがスピーディー!  塾に入室してから帰るまで無駄な時間を作らない。 ・宿題をこちらから出さなくても自分から課題を見つけて家でも自主学習を行っている。 ・部活が忙しいなかでも勉強との両立ができている。 ・集中力をキープしながら試験対策に臨んでいる。 塾自体の宿題の量は以前と比較しても大きく減っているのに 前向きに点数を取りたいと気持ちが、 試験対策の取り組み方によく表れていたと思います。 生徒の頑張りと保護者のご協力があったからこその結果です。 ニコニコしながら点数を伝えに来てくれると こちらも本当に嬉しくなります。 当初、3STEPは「宿題が多い」とよく言われていましたが、 実際は、通常時の宿題は最低限のことを出しているだけです。 おそらく普通の塾とそれほど変わらない量だと思います。 そして毎回の宿題チェック時に、生徒一人ひとりと話をしながら、 モチベーション管理に努めています。 試験対策が始まったら、その分生徒の皆さんには頑張ってもらいます。 わからないことは自分から質問する体制を作り、 混みあっているときには、質問予約表に記入させることにしています。 シャイな生徒も先生方が個々に声をかけながら進めるので、 最初のうちは自分から動けなくても少しずつ動けるように変えていきます。 受動的な生徒より、能動的な生徒の方が成績の伸びは大きいのです。 試験対策の基本は、いかに能動的に動くことができるか? という点にあると、今回の中間テスト結果が教えてくれ...

無料塾って言葉は、あまり聞きたくない

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子どもの貧困は大きな社会問題です。 塾に通いたくても、通えない子どもたちが全国にはたくさんいるそうです。 言い換えると、お金の問題は別として、 学校教育以外の教育を欲している子どもたちが たくさんいるってことなのでしょうか? 日本には、義務教育の場が、ちゃんとあるのに。 それは置いておいて、『無料塾』の話。 もっと勉強したいと思っている子どもたちに学習の場を提供してあげることは、 良いことだと思います。 無料塾は、今の世の中に必要なものだから、全国的に拡がっているということも理解できます。 でも、やっぱり気になってしまう。 「無料塾」という言葉。 私たちは、保護者の皆さんから授業料をいただいて、生徒に学習指導を行っています。 もちろん裕福なご家庭もあれば、苦労をしながら子どものためを思って、何とか塾に通わせている方もいるはずです。 その思いが十分に伝わっているからこそ、私たちは本気で子どもたちに学習指導を行います。 そして「親がどういう思いで、お金を支払って君たちを塾に通わせてくれているのか?」ということを、生徒一人一人に、きちんと理解させたいと考えています。 無料塾という言葉を初めて耳にしたとき、 「大切なお金をいただいて私たちが行っていること(=教育サービス)を 無料で行っている場所があるのか・・・」 と少し落ち込みました。 無料塾には、母子家庭や生活保護世帯のみを受け入れている塾もありますが、 大半が特に制限を設けておらず「だれでも無料で!」という場所が多いようです。 もしも、近くに無料塾ができたら・・・どう対処しましょう(笑) 塾を生業にしている者としては、やはり不安に感じてしまう部分もあります。 私たちは以前から、公教育と塾が協力できるようになれば、 子どもたちの教育環境は、これまで以上に良いものになると考えてきました。 放課後は部活動やその他の業務で多忙な先生たちに代わって、 学習支援が必要な子供たちのために、 学習塾の立場で何かできることはないか?と考えてはいましたが、 まさか、学校と塾以外の「無料塾」というものができるとは、想像していませんでした。 これから先、どのような拡がりを見せるのかわかりませんが、 「無料の塾=良心的な塾」「有料の塾=お金儲けの塾」のような構図に...

迫りくる大学入試共通テスト ~情報過疎地域から思う~

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今の中学生や小学生を見ていると、 「この子たちは、センター試験じゃなくて、新しい共通テストで受験するのか・・・」 とちょっと身構えてしまいます。 大学入試改革は、いつの間にか現実のものになるんですね。 遠い夢の話だと思っていました。 もうすでに共通テストの試行調査が始まっていますが、様々な課題が出てきているそうです。 まず、「難しすぎる!」という点。 新しい形式の試験なので、慣れるまではもちろん難しいと感じると思いますが、 どうやらそんなに単純なことではではないようです。 従来のマークシート形式以外に、記述形式の問題も出題され、 国語の長文記述問題では完全正答率が1割以下の0.7%の問題もあったそうです。 国語力の強化は、すぐに成果が出るものではないので、小学生のうちから対策が必要ですね。 また、数学も記述式の問題の対策も考えなければなりません。 どうしても今までの受験生の学力と照らし合わせて考えてしまうのですが、 やはり二次対策で数学を勉強している理系の受験生は大丈夫だとしても、 文系の受験生にとってはかなり厳しいですよね。 試行調査では、記述問題の全3問の正答率は1割未満だったそうです。 さらに、記述問題の採点についても問題が指摘されています。 採点基準を厳密にしても、採点者によって偏りがでる可能性もあり、 そうなると、「採点ミスで不合格になった」などという事件が頻発しそうです。 どちらにしても新しいことに対応するためには、様々な情報収集が必要です。 北海道が情報過疎地域にならないように、常にアンテナを張っていてほしいです。 もちろん私たちも小さな町から一生懸命情報を集めるつもりです。 にほんブログ村