パンケーキもない、私立中学もない。
美味しそうなスイーツや楽しそうなイベントを見るたびに、
「食べてみたいね。」
「行ってみたいね。」
と子どもたちと話をします。
でも、次の瞬間。
「あ・・・東京だね。」
「北海道には、ないね。」と、苦笑い。
人口2万人弱の町には、パンケーキ屋さんもなければ、子どもたちが喜ぶイベントもめったにありません。
私は自分が生まれ育った町がとても好きだけど、時々、子どもたちには申し訳ないな、と思うことがあります。
例えば、絵が大好きな子どもがいて、小さな頃から毎日のように家で絵を描いていたとします。
近くに気軽に通える絵画教室があれば、通わせていたかもしれません。
いくつかの美術館があれば、休日には絵を見せに行っていたかもしれません。
住んでいる場所が違っていたら、世界が広がっていたかもしれないと思ってしまうことがあります。
現在、塾では「速読トレーニング」を指導に取り入れていますが、
先日、全国の速読受講者数を確認したとき、
小学校低学年から速読トレーニングを始めている人が想像以上に多くて、驚いてしまいました。
教育についての情報が溢れている地域では先を見据えた習い事をさせているご家庭がやはり多いのだと実感しました。
余市・小樽の公立高校の数は、
小樽潮陵(普通科)・小樽桜陽(普通科)・余市紅志(総合学科)
未来創造(職業科)・小樽水産(職業科)の5校。
私立高校の4校を入れても、選択肢は多くはありません。
そして、私立中学校については、現在は1校もありません。
全国の中で最も中学受験者数の割合が高い地区では、3人に1人が国立・私立の受験をすると言われています。
それが良いとか悪いとかではなく、自分が受験するかどうかは別として、友達やクラスメイトに「中学を受験するために勉強をしている人」がいるということは、少なからず、自分の学習意欲にも影響を与えるのではないかと思います。
決して、都会は学力が高くて、地方は教育に無関心という話ではありません。
地方の子どもたちが、中学受験というものの厳しさを想像できないように、都会の人たちは、おそらく理解できない「物足りなさ」が、地方にはあります。
中心に行くために、乗り越えなければいけない壁が何枚も何枚もあるということです。
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