今日は、言いたいことを書かせてもらう。~後志管内の結果について~


「中3 平日全く勉強しない 全国の2倍」
「小中全科目 2年連続全国全道平均 下回る」 

今朝の北海道新聞の後志版に掲載された記事の見出しです。
道教委が全国学力調査の管内別の結果を発表したことを受けて、新聞でも大きく取り上げられていました。

この結果について後志教育局は、以下のように分析にしたそうです・・・

【結 果】すべての科目で 全国全道平均を 下回っている

【原因①】家庭学習時間が少ないから
【原因②】テレビやゲームをやり過ぎてるから

【結果の分析と対策】
「学習内容を定着させるために、練習問題を解く時間を確保する。」
「テレビやゲームに時間を割かれているので、(家庭学習時間を増やすためには)学校の授業だけでなく、家庭や地域の理解や協力が不可欠。」


今日は、言いたいことを書かせてもらいます。

その分析、本気で考えたものですか???
本気で対策、考えてますか?

平日の勉強時間が30分未満の中3の割合は、22.5%です。
後志管内には、ほとんど勉強していないという生徒が5人に1人よりも多い割合でいるということです。
こんな大変な状況になってしまった原因を本気で考えた結果が『テレビやゲームのせい』ですか?

「テレビやゲームをしているから、勉強をしない」のではなくて、
そもそも勉強をする必要がないと思っているから、テレビやゲームに時間を費やしている、という捉え方もあります。
もしそうであれば、家庭の協力を得てテレビ・ゲームをする時間を減らしたとしても、その代わりに勉強をするようになるとは思えません。
(空いた時間にスマホに費やす可能性の方が絶対高いと思います!)
ほとんどの生徒にとっては、テレビやスマホを奪うことよりも、家庭学習に目的を持たせたり、具体的な目標を設定することの方が効果的だと思います。

全く勉強をしていない層に、勉強が必要だと思わせるにはどうしたら良いのか。
学習時間不足については簡単に「テレビやゲームのせい」で片付けてほしくない問題です。

それから、もう一つ。
新聞でも『町村部が多い地域は、都市部が多い地域よりも学力が低い』って、サラーっと言ってますけど、それが当たり前だと思っていませんか?

町村部の学力が低いことについての分析は、

「学校以外で勉強する時間が短いから」
「学校全体での授業改善がなかなか進まないから」

北海道教育委員会の分析ですよ、これ。

おかしいですよね。
なぜ、町村部の子どもたちは学校以外で勉強する時間が短いのでしょう。
なぜ、町村部の学校では学校全体での授業改善が進まないのですか。

その原因がどこにあるのか、本気で分析をして対策を考えなければ、状況なんてずっと変わらないと思います。

全国には、小規模校の強みを生かして、
子どもたちの学習意欲を掻き立てるような指導法を取り入れている学校もたくさんあります。
田舎であっても、都市部の子どもたちに負けない学力を身に付けさせるために、真剣に学力向上に取り組んでいる町や村がたくさんあります。

公教育に携わっている人たちに、本気で想像してもらいたいです。
もしも目の前にいる子どもが「ここは田舎だから学力が低くても仕方ないや・・・」と呟いたとしたら、どう感じますか?

地方の学力格差の問題の原因が、どこにあるのかしっかり考えてもらいたいです。

過去の『全国学力調査』についての記事です。

★昨年度の結果について考察していますが、今年とほとんど変わりませんね。
「後志の中学生は、小学生より勉強時間が短い!?」

★余市町内の小学校の結果は、全国平均より上だったんだけどなぁ。
具体的な数字はわからないけど、良い成績なんだからノウハウを教えてあげたらいいのに。↓
「今年の全国学力テストが返ってきた」


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